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2013年10月22日 1:59 PM

ああ50年ぶりの独身生活

妻が腰痛のため大阪市大病院へ本日より検査入院しました。どんな検査が必要かわ

からないので、期間は不明。わたしは妻の退院まで50年ぶりに独身生活を送ること

になります。自分の食事などはなんとかなるけど、飼い犬の世話が大変です。「犬を

飼うと外出しにくくなる」というのは想定外の不便です。同憂の人は多いようです。
まったく平成25年はなんという年なのでしょう。私自身も5月に京大病院へ2週間
検査入院しました。歩くとふらふらするので脳梗塞が怖くてMRI検査をうけたとこ
ろ、小脳変性症の疑いがあるといわれ京大病院へ検査入院、変性症のほか間質性

肺炎が見つかりました。どちらも緊急性はないのですが、あと数年の生命のようです。

まだ書けるうちに名作を一本残す気で、調査して楠木正成を書いています。

むかしは妻が旅行に出たりすると、これ幸いと遊興に乗り出したものです。だが、い

まは面倒で出かける気になりません。いやはやジイサンになったものです。
それはともかく夫婦で検査入院となると、人生のどん底だと思わざるを得ません。思
い出すのは今年の正月、近くの弁天さんへ初詣でしておみくじの「凶」を引いたこと
です。意地になってさらに引いたところ、また「凶」でした。
わたしもインテリのはしくれ。おみくじなんか気にしないのですが、ダブル「凶」は
やはり不安になります。いま妻の検査入院にあたって、おみくじもバカにならないな
あ、と正成の時代と同じレベルの感慨にひたっているのです。
初詣では長年、文芸の神といわれる水無瀬神宮へ参っていました。むかしは行き当た
りばったり、ほうぼうの神社へお参りしたのですが、たまたま同神宮へ初詣したら直
木賞をもらったので、以来水無瀬さまさまになったのです。
ところが近年不景気のせいなのか、初詣客がおそろしく増えました。以前は除夜の鐘
をきいて家を出て1時間半ほどで帰宅できたのに、いまは倍も時間がかかります。寒
いなか長い行列にならんでお参りするのが面倒になって近所の弁天さんに変えたとこ
ろ、ダブル「凶」となったわけです。
神社を浮気したのが悪かったかな、と思わざるを得ません。祈っても願いが叶うわけ
じゃないと頭では承知していても、初詣をサボるとなにか祟りがあるような気がして
つい足を運んでしまいます。みんなそうなのではないですか。
正成の時代、天変地異は凶事の前兆、宿敵は僧侶に祈り殺させるのが慣例でした。祈
って殺した実績によって僧侶は出世したようです。
誰かが死ぬようにと祈って叶うなら苦労はありません。でも、世の中は大混乱に陥る
はずです。祈りは叶わないほうが、世のため人のためなのです。でも、わたしは神社
へゆくとつい祈ってしまいます。神秘な力を信じるわけではないが、人知を超えた偉
大な力に頼りたいDNAを先祖から受け継いでいるのでしょう。
歳をとり、体に衰えを感じると、神に頼りたくなります。作家の先人にも年老いてか
ら洗礼をうけたり、改宗したりした人がいたようです。
わたしも宗教心が湧いておかしくない歳になりました。でも、弁天宗だけはまっぴら。
ダブル「凶」を突きつけられるのは御免です。叩けば埃の出る身であることなんか、
わすれていたいよねえ。
さてここでお詫び。前々回のブログでオペラに用いられたトランポリンのことを書い
たさい「トスカ」と「アイーダ」を間違えました。いやはや「凶」の年には気をつけ
くては。