mv

2014年12月9日 3:36 AM

うるさいな世の中は

週刊文春の林真理子氏の文章で、百田尚樹氏の「殉愛」が一騒動起こして
いるのを知りました。「殉愛」はご存知やしきたかじん氏の終末期の闘病
の日々と、夫人の献身的な介護ぶりを描いたノンフィクションです。
夫人(さくらという名らしい)のノートをもとに百田氏は書いたようです。
わたしは百田氏の本をまだ一冊も読んでいないのですが、周知のように
百田氏の本はほとんどがベストセラーだそうです。この「殉愛」もものす
ごい売れゆきらしい。羨ましい話です。
なにしろやしき氏は視聴率王。facebookで知り合った年下の女性から病院
の人が驚くほど誠意をつくした介護をされて、感謝の念が「ほんものの愛」
に変わり、臨終のやや前に正式に結婚したとのことです。
女性は当然遺産目当てかと疑われます。それを最初に書いたのは週刊誌だ
そうです。ところがこのさくら未亡人にイタリア人との重婚疑惑が浮上したよう
です。本人のホームページか何かに証拠写真が載っているのらしくてネット
上では大騒ぎになっています。
林真理子氏はこの騒ぎをいずれ週刊誌がとりあげるだろうと楽しみにして
いたようです。小説家として興味を抱くのは当然だし、林氏が現在連載中
の作品とストーリーがカチ合う危険もあるようです。
だが、各週刊誌ともとりあげません。ベストセラー作家への遠慮なのか怖い
のか知れないけど、自社に都合の悪い事実は取り上げないのかと林氏は
憤懣をあらわにしています。
何で都合が悪いかと云うと、週刊新潮は百田氏の連載が終わった直後。

週刊文春はこれから連載が始まるのだそうです。週刊現代の講談社は

百田氏の本で大いに儲けたところだし、週刊ポストもなぜが手を出しま

せん。週刊誌でこそ取り上げるべき素材なのに、こんなことでは朝日新

聞を叩く資格がないというわけです。
正論だとわたしは思います。でも、ネット上の噂が事実だとしたら、悪い
のはさくら夫人で、百田氏は夫人からもらったノートの噓を見抜けなかっ
っただけ。いくら百田本が「金の成る木」だとしても各社がそろって擁護
にまわるほど大罪や大失敗を犯したわけではありません。わたしはそれが
納得いかないのです。
むかしから週刊誌ネタになりそうな失敗、災難に見舞われたものの、マス
コミがとりあげずに助かった作家が何人かいました。
今度の件もマスコミ側は昔風に片付ける気でいたのに、ネット大衆には通
じなかったというわけでしょう。
さくら夫人には重婚疑惑のほか、たかじん氏の直筆としての彼女が公開し
た文章の筆跡が偽物ではないかという疑惑も出てきたようです。
ネット上の噂では、週刊各誌は来週号あたりからこの件をとりあげるそう
です。もし林氏の文章が契機でそうなったのなら、林氏の大手柄です。
しかし、各週刊誌は百田氏の弁護にまわるそうで、週刊誌の(使命)に目
覚めた行動なのか、自己保存の行動なのかはわかりません。
それにしても「殉愛」のテレビ宣伝のすざまじさには吃驚しました。
むかしはテレビに出ると本が売れないといわれていました。わたしはそれ
を信じて司会のクチを断ったことがあります。いまは真逆。テレビに関係
してベストセラーになるのが常識になりました。
もしかして、さくら夫人が百田氏に介護ノートを手わたしたのもテレビ、
出版社が裏で組んで仕掛けたのではないですかね。「殉愛」ガベストセラ
ーになったらさくら夫人にも莫大な印税の何分の一かが転がり込むという
わけですか。
なにかとうるさい世の中になったものです。でも、筧千佐子女史に毒殺さ

れた老人がたよりも「やっぱ好きやねん」の夢を見て旅立った分、やしきた

かじん氏はシアワセだったというべきですかね。