mv

2014年10月14日 7:45 PM

おっ立つ奴は嘘つきだ

10月11日(土曜)に関西鳳鳴会の懇親会が行われました。場所は兵庫県
三田市の山田牧場。経営者の山田敬郎氏が大館鳳鳴高OBなので、利用させ
てもらったようです。
まさか鳳鳴高OBが関西で牧場をやっているとは知らなかったので、会場を
きいたときにはびっくりしました。三田はたしか松茸の産地。サラリーマン
時代に2度行ったことがあります。10年ほど前に丹波篠山へいったとき車
で三田を通ったときにはマンションが並んでいるのにおどろいたものです。
山田牧場のある場所は三田市の郊外で、緑の野山に囲まれ、70頭の乳牛が
いてそよ風に草木の匂いがありました。良い心持でした。
集まったのは20名弱。最高齢のわたしを初め老人老女が主でしたが、新会
員の現役女子大生2人が参加しモテまくっていました。彼女らの話では大館
鳳鳴高もいまは男女の比率が5分5分だそうで、今昔の念を深くしました。
わたしのいた時分は男子校で、女子校である桂高校のそばを通るだけで何だ
か怪しい気分になったものです。
山田敬郎氏は帯広畜産大を出て、いろいろあって今日に至られたとのことで
すが、そう思ってみると、参加者の老人老女は一人一人がそれぞれの人生の
主役です。各自がさまざまな苦労をへて今日を築いたわけです。つまり各自
が小説の主人公であるわけで、物書きとしては良い刺激をうけました。
まったく地方から大都市へ出て自分の家をもつのは大変なことです。わたし
はサラリーマン時代、大都市近郊の農家がなんとも羨しかったものです。
彼らは地価の値上がりで居ながらにして大金持。こっちは安月給から何十年
かのローンを組んで毎月支払いをせねばなりません。日本列島改造論を唱え
て地価の暴騰を招いた田中角栄がホンマ憎らしかったものです。
バーベキューを肴に酒を飲んでいろいろ話しました。わたしは医師に禁酒を
命じられた身なのですが、今日はすこし飲みました。そして気が付きました。
秋田弁、さらにいえば大館弁が全然きこえないのです。
わたしは疎開児童上りなので小学6年から高校卒まで秋田県で暮しました。
疎開したときは必死で秋田弁をおぼえました。1カ月デマスターしたと思い
ます。ところが受験で京都へ出るときには、秋田弁が身について京都弁がう
まくしゃべれるかどうかが心配でした。京都駅へ着くなりタバコ屋で
「ピース1つちょうだい」
と関西のアクセントでいってみて、無事に通用したのでホッとしたのです。
鳳鳴会の面々も言葉で苦労したにきまっています。だが、新入会の女子学生
たちは苦も無く標準語を使っていました。テレビ文化のおかげなのでしょう。
でも、大館鳳鳴高のOBであるかぎり大館弁で会話が弾めば、なお高校時代
の雰囲気になったのになあとと思うのです。
しかし方言は廃れる一方です。いまに日本は言語的に一つになり、一億一心
で世界と競争することになるのでしょうか。
同じ秋田弁でも地方によって微妙な差があります。わたしの住んだ鹿角地方
では「疲れた」ことを「おったった」」といいます。「ああ、おったった」
とわたしの母はよく云っていました。語源はよく知らないけど、「おったつ」
は「負う」に関係があるのではないでしょうか。重い荷物を背負った疲れ、
の意味だとわたしは解釈しているのです。。
しかし大館弁では「おったった」といえばみんな笑います。「おっ」は強調の
接頭語で、「たつ」は男性のボッキを意味するからです。「ああ、おったったな」
と高校時代に云って笑われたことがありました。
しかし前述の通り方言は廃れる一方です。鹿角弁の「おったつ」もそのうち消
えて、
「ああ、おら、おったった」とため息をつこうものなら、「嘘をつけ年寄りが」と怒ら
れるかもしれませんな。