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2013年4月30日 1:43 AM

どっちやねん中国は。喧嘩売る気か商売か

丹羽宇一郎元中国大使がテレビで中国の現状を語っていました。昨年の反日デモに参加したのは政府が動員した跳ねっ返りの学生が主で、一般大衆は無関係だそうです。日本のデパートや工場を襲ったりデモ行進したのは、人口の0.5%にも当たらぬ連中で、一般市民は尖閣諸島の名前さえ知らない者がほとんどだということでした。。
日本のメディアが暴動のシーンばかり中心に据えて伝えるので、日本人は中国を誤解しているとも元大使は語っていました。事実、同時に放映された市民の聞き取り調査でも、元大使の発言を裏付けるように、
「日本は先進国だ。学ぶべきことが多い」
「日本製品はすばらしい。われわれは日本製品なしではもう暮らせない」
などと、やたらと好意的な市民が多かったのです。
なるほどそんな面もあるのかと、わたしは納得していました。
しかし産経新聞の記事によると、中国では反日映画が現在も切れ目なく制作されて映画館で上映されているらしい。史実を無視した噴飯ものの映画ばかりで、日本兵はつねに鬼のように残酷な振る舞いをします。勇敢な中国兵がそんな「日本鬼子」に鉄槌を加えてめでたし、めでたしとなるのだそうです。いまだにそんな反日宣伝がつづいているとはおどろきです。わたしはむかし3度ばかり中国に旅して、南京大虐殺記念館などではあまりに一方的な内容に唖然としたことがあります。いまも出鱈目な反日映画がつぎつぎに上映されているなら、前記の丹羽元大使の発言はどう解釈すればよいのでしょうか。一部が批判するように、商売のことしか念頭にないのでしょうか。
周知のとおり丹羽氏は元伊藤忠商事の社長です。対中貿易のベテランで、万事事なかれ主義の民主党政権によって中国大使に起用されました。財界人屈指の親中派であることが評価されたのでしょう。
わたしは若いころタキロンというプラスチック建材などのメーカーにつとめていました。同社は伊藤忠商事の子会社で、一部上場企業でした。当時タキロンの社長は伊藤忠から天下りしてきた松井弥之助という人でした。後年安宅産業の会長となって伊藤忠との合併をやりとげた人物です。経営者としての修行のためタキロンへ派遣され、左前だった同社をものの一年で再建させました。前の経営者とあまりに違うので、そうか、会社は経営者によってこんなに違うのかとベンキョウさせられたものです。伊藤忠育ちの松井氏はそれまで見たこともない有為な人材でした。
伊藤忠はすさまじい会社でした。タキロンと関係の深かった化学製品部門の重役が、
「わしに尻尾を振ってくる奴は可愛がったる。そうでない奴は潰してやる」
と豪語していたという話でした。
総合商社はえらいところや。メーカーとは桁が違う、とわたしたちは怖れおののいたものです。
前記の松井弥之助氏でさえ伊藤忠の社長にはなれませんでした。丹羽元大使は社長を務めたあと外交官に転じたのです。並大抵の人材でないのはたしかです。その丹羽氏が中国は平和的だといい、一方で新聞は中国軍艦のわが領海侵犯を連日のように報じます。いったいどっちがホントなのかね。中国の真意はどこにあるのか。わたしは困惑するのです。
いま中国は貧富の格差が拡大し、環境汚染がすすみ、都市は繁栄しても農村は疲弊し、役人は腐敗し、不動産バブルがはじけ、労働人口は減ってこれまでの成長は望めないということです。一見して尖閣諸島をめぐって戦争を仕掛ける余裕なんてなさそうです。
では丹羽説が正しいかというと、そうでもないようです。政府が軍を掌握していないので、跳ねっ返りの軍人がなにをやらかすかわからないらしい。
かっての日本軍も日中戦争が始まったとき、政府や石原莞爾ら不拡大派の主張を抑えて
強硬派の命令で首都南京を攻略、それで戦争は終わりと思ったのに限りなく拡大して、ついにアメリカと戦う羽目になりました。
丹羽元大使の意見も、産経新聞の意見も多分両方が正しいのです。中国はそれほど広大で、共産党独裁をもってしても一つにまとまるのは至難のわざなのです。いつどうなるかわかったものではありません。
となると、ヤバイほうに備えるのが常道でしょう。憲法改正、国防軍の設置に時代の動くのは止むを得ないことだとわたしは思います。アメリカにおんぶして幻想の泰平に身を任せていては、えらいことになりそうです。年老いてからこんな心配をしても仕方ないとは思うのですが。