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2013年5月28日 3:06 AM

みんな必死の日曜日

とくに緊急の問題もなく検査入院を終えてほっと一息。26日の日曜日の午後はテレビ三昧ですごしました。午後1時30分からは「そこまで言って委員会」。たかじんがまたダウンしたらしくて、桜井よしこ氏ら女性の論客数名が登場。女性の社会進出について論議をかわしました。
少子化をかかえる日本では女性の社会進出がぜひ必要。先進国中で日本の女性の活用度は最下位である。そのためには保育園などの充実と、産休をとっても2~3年後には職場復帰できる環境づくりが必要との論議が主流でした。
べつに文句はないけれど、なんだか建前論だとわたしは感じました。そして知り合いの、音大出のソプラノ歌手の言葉を思い出しました。彼女はいま婚活中です。
「婚活で知り合った男性は例外なく共働きしてくれというの。わたし専業主婦が希望やから、当分結婚できそうもないわ」
社会進出奨励の論議とはまったく逆です。彼女は家事をしながら歌のレッスンにはげみ、将来は生徒をとれるようになりたいようです。
共働き希望の男が増えたのは、それだけ生活がきびしいのか。組織のなかで生甲斐を感じ、妻にも同じ人生を歩ませたがっているのか。自分がいつクビになるかわからないから、妻に一定の収入を確保させたがるのか。ともかく世の中は変ったようです。
わたしが妻と同棲したころ妻はまだ学生でした。卒業して学校の事務職員になりました。共働きだったわけです。わたし一人の月給ではとても食っていけませんでした。

妻は勤務先で校長には可愛がられたけど、教頭がいやな奴でそれなりの苦労はしたようです。
わたしはといえば組織人たる資質に欠けて、束縛されたサラリーマン生活がいやでたまりませんでした。毎日毎日が地獄でした。
朝が来て今日も会社へ死ににゆく
高名な詩人の作品の通りの心境でした。こんな地獄に妻をいつまでもおいておくわけにはいかない。わたしはそう念願して暮らしました。
やっと役付きになって二人で食っていけるだけ給料が上がると、すぐにわたしは妻を退職させました。共働きのほうが収入は多いけど、かつかつ食っていければ文句はなかったのです。貧乏は若さの特権。いまどきの若者は貧乏を怖れすぎているのではないか。わたしたちの若いころは年功序列社会で、いまと違って前途に希望がありました。貧乏は恥ずかしいことではかったのです。
午後2時から東京ドームで巨人オリックス戦の中継がありました。「そこまで云って委員会」とチャンネルを切り替えたり戻したりして両方を見物しました。
ジャイアンツはサードの村田修一が初回にエラー、裏の攻撃ではチャンスに3球3振で2回から交代させられました。。99勝の内海投手もパッとせず6回5失点でKO。ファスト小笠原道大は4の1だがチャンスに打てず、外野の長野正義も5の0.いっぽうでショート坂本勇人の3ボール0ストライクからの2ラン、外野の松本哲也の6の5にはしびれました。
村田も小笠原もかつての大選手です。とくに小笠原は必死のリハビリで怪我から這い上がってきたばかりです。
もうすぐ80老となるわたしはかれの不遇が他人事と思えず、見ていてしんみりとなりました。野球選手はその全身で人生を表現します。長嶋茂雄は一つ打球を処理するたびに「さあみんな。人生捨てたもんじゃないぞ」と全身でさけんでいました。
村山実は1球なげるたびに「うりゃあ。わしの執念を見ィ」と唸っていました。
小笠原が今後「人間、あきらめんかぎり道はひらけるぞ」とプレーで復活の凱歌をあげるのを見たいものです。
かれら以上に印象的だったのはオリックスのショート山本和作でした。初めて知った名前です。昨年ジャイアンツからトレードされ、「成長した姿を巨人の人たちに見せる」と
意気込んでスタメンに名をつらねたようです。バカのつくほど練習熱心なのを見込まれて、望まれて移籍したということです。。
ところがすべてが裏目に出ました。3打席3三振。4打席目にやっと安打が出たけれど守備では2エラー。しかも8回のそれは草野球でもありえない平凡な飛球を落とした失策でした。明らかに緊張のしすぎです。悔しくて恥ずかしくて今夜は眠れないでしょう。
野球から目をはなして時計を見ると午後5時40分。いそいでNHK第1にチャンネルを変えました。
まもなく稀勢の里と琴奨菊の一番が始まりました。今場所いつになく落ち着いて白星をかさねた稀勢の里が立ち遅れて一気に寄り切られ、優勝は絶望。日本人横綱を待望する国民はがっかりです。琴奨菊も融通の利かない男だ。角界のため負けてやればいいのに、とわたしは本気で思いました。こんなとき気を利かすのが日本男子の美点ではないか。まあ冗談ですけどね。
午後8時からは会津藩がモデルの大河ドラマです。終わるとテレビの見すぎでくたびれはてていました。
印象は一つ。みんな頑張って生きてるなあということです。羽振りの良い者、冴えない者、だれもがそれぞれ内面は必死で足掻いているのです。80老ともなると、一人一人が健気でいとしく目に映ります。人間って良いなあ。テレビ漬けの午後の平凡な感想でありました。