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2013年1月29日 5:31 AM

テレビ見物で目がまわる

27日の日曜日は雑事で目がまわる一日でした。正午10分に大阪国際女子マラソンがスタート。8チャンネルで実況を見ます。

ところが午後1時30分から10チャンネルで「たかじんのそこまで言って委員会」がはじまりました。わたしは毎週見ています。二つの番組が見事にバッテイング。チャンネルを8にしたり10にしたりの見物になりました。

「委員会」はやしきたがじんがまだ復帰せず、三宅久之氏が亡くなり、村田晃嗣同志社大教授が総長になり、なによりも橋下徹氏が日本維新の会の代表だが副代表だかになりました。短時間のうちに

変化は大きい。わたしぐらいのトシになると、時代の流れの速さに息を呑む思いです。

女子マラソンのほうは福士加代子が長居競技場のすぐそばでウクライナの選手に抜かれて2位に終わったけど、去年のようにゴール前でよれよれにならず、2位入賞は大健闘でした。渋井陽子8位は期待外れ。しかし福士は30歳、渋井は33歳です。まったく月日のたつのは速い。きのうまでのおねえちゃんが今日は大年増です。

だが、25歳の渡辺裕子が3位と健闘、新勢力の台頭を見せつけました。順当に伸びれば世界選手権やオリンピックで大活躍するでしょう。9位には21歳の林田詩織。こっちのほうが有望かもしれません。女子マラソンの層の厚さは世界でも一流でしょう。

大阪国際女子マラソンは今年で32回だそうです。これにもわたしは感慨にかられます。じつは昭和57年(1982)の第一回大会の観戦記をわたしはサンケイスポーツに書きました。長居競技場へ行ってナマのレースを見て書いたのです。当時はいまほど有名なマラソンではなく、スタンドの観客もわずかでした。サンスポの記者から、この大会の実施に当っては、交通規制をめぐって警察との折衝が大変だったと教わりました。グラウンドへ集まった選手たちを見て記者は感慨深そうでした。

外国からの招待選手が数多くいました。総数はむろん日本人が多いのですが、外人選手の体格がすぐれているので、見ている側もなんだか劣等感にかられたものです。

零時10分スタート。現在と同じです。早くも外国選手が上位をしめて競技場を出てゆきました。白人女性のフォームは美しく、しかも力強くて日本人との身体能力の差を見せつけられる思いでした。走っている姿はどの選手も美人です。当方にコンプレックスがあるせいか、日本選手はあまり美人には見えませんでした。はっきり記憶しているわけではないが、黒人女性の姿はなかったようです。黒人にはまだ競技参加の条件がととのっていなかったのかもしれません。

長居競技場にいても、あとはテレビでレースを見るだけになりました。関係者の話をきいたり、資料を見たりして時間をすごしました。刻々入る情報によると、白人女性はやはり圧倒的に強く、日本女性は歯が立ちそうもありません。

「せめて5~6位に日本人が来てくれんかなあ。ボロ負けやと女子マラソンは日本に根付かへんぞ」

サンスポの記者がしきりに気を揉んでいました。

2時間あまりたって選手が競技場へ帰ってきました。一位はイタリアのマルキシオ。2位は失念しましたが、3位はスエーデンかどこかの北欧の選手で名前はクリスチャンセンでした。彼女がホームストレッチに入ったとき、となりにいた白人男性が、

「あれはだれですか」

と訊いてきました。むろん英語です。

「クリスチャンセン」

名簿とゼッケンを照らし合わせてわたしは答えました。するとその男性は「ウオーイ」と奇声をあげてゴールのほうへ走ってゆきました。クリスチャンセンの夫か恋人かコーチだったのでしょう。二人はゴールの向こうで固く抱きあっていました。

なんとまあ白人はあけっぴろげなのだろう。わたしは感心し、少々羨ましかった。おかげで彼女の名前はいまでもわすれません。クリスチャンセンはなかなかの美女でした。

第一回大会のレースが終わりました。1位から9位までを白人選手が占めました。10位にはかろうじて佐々木七恵選手が入りました。自衛隊員だったか、自衛隊員夫人だったか、よくおぼえていません。白人と互角のレースをやるまでにはあと何年かかるだろう。サンスポの記者とわたしは語りあいました。10年はかかるだろうというのが結論だったのです。

最初に大阪国際女子マラソンで優勝した日本人選手は小鴨由水でした。平成十三年(1992)の第11大会です。第一回大会は昭和57年(1982)だったから、わたしたちの予想は偶然的中したわけです。以後は浅利純子、安部友恵、高橋尚子、野口みずきなどが輩出して、女子マラソンで日本は一流になりました。最近はしばしばアフリカ勢に押されるようですが、渡辺裕子あたりが伝統をうけついでくれるでしょう。

「女子にくらべて男子はあきませんな。男子マラソンなんて見る気がしません」

日曜日のレースについて話したあと、ある友人がそういっていました。

「まったくやな。見る気にならんわ」

肚のなかでニヤリとしてわたしは答えました。じつのところ女子マラソンにしか興味がないのは男子の不成績のせいもあるけど、疾走する若い女性の姿から男どもはソコハカとない性的刺激を受けているからです。快走する女性はみんな美人に見える。まったく30年前にくらべると、日本女性は走力と美しさにおいて白人と対等になりつつあるのです。

ともかく福士加代子らの快走を見ると、日本の国は「失われた20年」のせいで低迷しているけど、目に見えないところでひそかに力をつけていると信じられるのです。

先日の日曜日はテレビ見物のあと市会議員の選挙の投票にゆきました。帰って大相撲の千秋楽をまたテレビで楽しんだのです。前日、日馬富士の優勝がきまっていたけど、けっこう面白かった。わたしの予想では、日本人力士の優勝までにはあと5年くらいかかります。女子マラソンを見習えといいたいですね。