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2017年4月20日 2:20 AM

プレ金の行方

最近、週刊誌などデ「プレ金」という語を良く目にします。月の最期の金曜日のことでした。
 1ケ月の最期の金曜日、午後3時に仕事を切り上げて、1杯やりにいこうということのようです。
 残業代の節約のためだそうです。(企業側として)
 国際労働比較2016によると2014年の週労働時間(製造業)では日本人はG7(先進7ヵ國)
 の中でビリに近く、米国42時間や英国41、4時間より短いのでした。私たちの若いころは
 「日本の発展は長時間労働を物ともしないサラリーマン諸氏の頑張りのせいだ」といわれてその
 気になったものでした。残業はむしろ誇りであり、俺たちの頑張りが国を支えている、と信じて
 いたものです。。
 だが、以前にも書いたことがあるけど、入社3~4年ぐらいは、会社という組織が全く面白くな
 かったのです。セールスをやらされ、どこへいっても相手にされず、毎日サボって同僚と喫茶店
 でおしゃべりしたり、安い映画を見に行ったり、ムダに時間を過ごしました。こんなザマでは将
 来ろくな目に会うまいと、会社を3度も移って呻吟したものです。
 3つ目の会社がTと云う従業員数1000名くらいの会社でした。そこで出会ったのが山崎さんと
 いう販売促進課長でした。いろいろ斬新な業務を導入して社内評価はすごく高い人でしたが、口が
 悪いのと協調性にやや欠けるのが祟って、本人は部長にもなっていませんでした。
 この人が残業推進者でした。月に2~3度は残業を命じられます。販促課員は5人ほどでしたが、
 その晩は京都のコンサルタントの事務所の部屋でゴロ寝。いろいろと叩き込まれたものです。当時
 わたしは新婚で残業の夜は妻が不機嫌そのものでした。2年ほどで山崎さんが退社したので、そ
 んなに長く販促の仕事は続きませんでした。
 でもわたしはこの仕事が好きでした。経営の常識、広告業界の常識なども幾分理解できて、何を恐れ
 る必要もないぞという心境になりました。私は散々企業の中で孤立感を味わいましたが、それは私の
 中に文学部出身の劣等感があったせいだと理解しました。残業によって私は高度の経営理論を知り
 おまけに残業するとエリート意識が満足します。俺一人働いてるような気持ちになれます。
 何とか無事にサラリーマン生活を切り上げて文筆でメシが食えるようになりました。残業によって私
 は自分の欠点を知りました。
 「安月給なので残業代カット反対」の声をしばしばききますが、「プレ金」には正直反対です。若い
 ころは安月給なのが当然。頑張れば道はひらけるものです。