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2011年4月22日 2:03 PM

プロ野球2

プロ野球(2)
4月21日の阪神巨人3回戦、インフルエンザの病床で堪能しました。球場は超満員。スタンドの鳴り物は自粛されたみたいだが、い つに変わらぬ盛り上がりようで、小生のプロ野球衰亡論などは、あの光景のまえでは泡のごとくはじけて消えた印象でした。じっさい坂本勇人、長野久義それに 新人の沢村拓一などはこんごのプロ野球を背負って立つ逸材で、彼らがいるかぎりプロ野球の繁栄はつづくと思わされます。躍動する選手たちが発散する生命賛 歌は王、長嶋時代そのままだし、一般人が賛歌を必要とする度合いはむしろ大きくなっています。
だが、退潮は否定できない。正確な資料は手元にな いないけど、テレビのプロ野球中継(地上波)がめっきり減ったことからそのことがわかります。公営のグラウンド野球をやる青少年の姿も激減しました。代 わって主流になりつつあるのがサッカー。少年たちの夢はいまや巨人阪神のユニホームにはなくサッカー日本選抜のジャパンブルーに代わっています。
なぜ野球からサッカーへの雪崩がおこったのか。はっきりした理由がつかめずにいたのですが、二年ばかり前、高次脳科学者の岡田尊司著「脳内汚染」という本にめぐりあって目からウロコが落ちました。以下その内容をご紹介します。
十数年前から神戸の少年首切り事件だとか、秋葉原歩行者天国突入事件だとか、池田小学校乱入事件だとか従来の概念では説明できない殺人事件が続発しまし た。これほで著名でなくても、動機不明の事件や幼児虐待事件など、かっての常識では捉えきれないきれない事件はそれこそ無数に発生しています。テレビ、ア ニメなどの影響が指摘されました。ゲームもその一つにあげられました。中毒すると『現実と幻想世界の区別がつかなくなる」「ゲームでは人を殺してもすぐリ セットできるから、現実でそれをやる」などの説明がなされましたが。わたしはゲームなどやったこともないのでよく理解できませんでした。
岡田氏 はゲーマーたちがなぜ現実感をなくしてしまうまでゲームにハマるのかをきちんと説明してくれました。ゲームをやると、ゲーマーの脳には快感物質ドーパミン が放出される。それはわたしたちがなにかの問題を解決したり、困難を達成したときに得られる最上質の快感物質です。それは現実生活では苦労の末ようやく手 中にできるよろこびなのだが、ゲーマーたちはあまりにたやすくそれを獲得してしまう。現実では味わえないその喜びを得るために、ゲーマーは熱中し深入りし ます。。脳は中毒症状をおこし、ゲームなしでは生きられなくなり、分別をつかさどる脳の前頭前野が衰弱。対人関係が不器用になり、思いやりをなくし、しば しば攻撃的になるというわけです。。
わたしたちの孫の世代はほとんどがゲーマーでしょう。。わたしは若い世代と接触するチャンスがほとんどない が、たまに機会があると、わたしたちの若いころとはずいぶん違うなあ、と思わされることが多かった。その理由がこの本によってわかりました。。もちろん ゲーム経験者がすべて中毒者で病的な症状をみせているわけではありません。。わたしたちと孫の世代の文化ギャップにはさまざまな原因があるだろうが、ゲー ム経験の有無が大きな要素の一つであることはたしかでしょう。。
これを念頭に置くとサッカーの隆盛のわけがはっきりします。。サッカーは息も つかせぬ変化に富んだゲームです。選手に必要とされるのは瞬間的な判断と条件反射的行動です。これこそは現代の男の子が日々テレビゲームなどでピコピコと 軽業のような指使いで磨いている反射神経の発揮場所なのです。。かれらの感性ではピッチャーが捕手とサインを交換し間合いをとって投げる野球はまどろっこ しくて仕方ないのでしょう。。打者がファウルで粘ったり、投手が走者をけん制したりするのもかったるくていらいらする。野球がサッカー上回るスリリングな 要素はビッグイニングによる一打逆転の可能性だと思うが、孫世代にこれも通じないらしい。ゲームがかれらのうちで普及すればするほど野球は時代遅れになっ てゆく。けっしてよろこぶべき現象ではないし、ゲームソフトなどのメーカーもゲームが子供に与える弊害は充分心得ているはず。
それでもメーカーに巨利をもたらすゲーム機やソフトの開発に規制がかけられたという話はききません。野球とかサッカーとかに係わりなく文明市場の大問題だと思うのですが、どうだろうか。プロ野球を愛する人々の反論がききたいものです。