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2014年2月18日 1:13 AM

ヤバいぞ アベ総理は平成の東条英機か

拙書「神の国に殉ず」が祥伝社より文庫化されることになり、校正を終えたとこ
ろです。やれやれシンドかった。
大東亜戦争の推進者である東条英機陸軍大将と、避戦派の代表とされる米内光政
海軍大将の生涯を描くことで開戦までの過程と敗戦にいたる経緯を描いた長編小説
です。参考になるはずですから、ぜひ多くの人に読んでいただきたい。
軍人の生涯を書くのは厄介です。軍人には階級があり、そのときどきの役職があります。満州事変勃発(昭和6年9月)当時の東条は大佐で、参謀本部の動員課長だったか調査部長だったか、支那事変勃発(昭和12年7月)当時の米内は中将だったか大将だったか、役職はなんだったか、一々調べなくてはなりません。当時の彼らの言動を、なるべく正確に調べて書く必要もあります。
ほかの登場人物についても、なるべくポイントは抑えておかねばならない。まして
戦争の記録となると、たとえばハワイ空襲で撃墜、炎上した敵機は何機だったか、
記録によって数字が違っていたりして、なんとも厄介です。当然間違いも多い。わ
たしの本の初版は誤りが散見されて評判を落したので、今度こそ完璧に仕上げたつ
もりです。戦争のおおよそが把握できる自信作なので、固い本ですが、どうぞ目を
通してやってください。7月発売です。
校了でほっとした半面、気になることがいくつかありました。
先週のブログで書いた通り、わたしは2月8日、甥の結婚式で上京しました。バ
カでかいホテルや趣向の多彩な式や披露宴に出て、曰く云い難い違和感にかられま
した。なんでなのか。考えてみて、昭和16年、日米開戦直前の東条英機首相の懊
悩のさまが校正によって記憶に残っていたせいだと気づきました。。
当時日本はアメリカにより中国、満州国などからの撤兵、三国同盟の廃棄、蒋介
石政権の承認などを求められていました。応じなければ石油の供給を断つというわ
です。
石油がないと海軍は軍艦が動かせません。もう開戦しかないと海軍は主張します。
支那事変では30万人の戦死者を出した。いまさらむざむざ撤兵はできない。さらに
三国同盟の廃棄は国際信義上不可能。もうアメリカと戦争するしかないと陸軍もいい張
り張ります。
だが、天皇は開戦に反対でした。東条英機首相は熱心な天皇崇拝者です。幼年学
校(中一終了で入学)で天皇絶対、天皇主権の神国主義を叩きこまれ、天皇崇拝が骨の
骨の髄まで沁みこんだ真っ正直な人物です。陸海軍の板挟みになって彼は苦しみました。そしてついに開戦に踏み切りました。天皇に申し訳が立たぬと男泣きしたようです。

軍部独裁といわれるけど、東条を最終的に動かしたのは国民世論でした。新聞にに煽ら
煽られて国民はアメリカ撃つべしで沸き立っていたのです。神国の民、一等国民と
新聞は国民をもちあげ、対米戦を聖戦と称していました。逡巡する東条を、首相拝
命後は弱気になったとか、引きずり下ろせとか脅す者もいたのです。石原莞爾
のような破天荒な男が首相でないと、世論の全部を敵に回してまで非戦の決定はて
きなかったでしょう。
わたしは数日前、校正のに当って東条の懊悩を読み返し、都知事選の結果を思い出しいだしました。
細川、小泉の老人組の掲げた「脱原発」は昭和16年当時の対米戦回避に相当する
る重大テーマだったはずです。原発再稼働は対米戦争のようにわが国を破滅の底に突
突き落しかねない暴挙だといえないでしょうか。原発が停まると日本経済に巨大な負担、損坦、損失が生じるとして「脱原発」は否定されました。普通の勤労者は長年のデフレを脱レ脱出しつつある現状を最優先して、早急な「脱原発」を退けたのだと思います。メディアメディアもほとんどが原発再稼働を支持しました。

だが、これは「アメリカ撃つべし」の平成の掛け声なのではないでしょうか。
甥の平和で幸福な、しかも大掛りな結婚式を見て、わたしが違和感にかられたのはここにここに原因がありました。出席した大勢の人を見て、わたしは対米戦に勝てるという陸海軍
う陸海の虚勢を信じた当時の日本人を見た思いがしたのです。
結婚式結婚式の9日は都知事選の投票日でした。脱原発をとなえた細川氏の不利がいわれて
れていれていました。結婚式に集まった人々はいかにも「とりあえず景気が大事だから原pら原発再稼働」を支持した人々のように見えました。
しかし地球が気まぐれを起こし大雪を降らせた年です。大地震、原発事故が近く
起りそうな不安は人々にないのですかね。昭和16年の日本人と同じじゃないか。
東条英機は対米戦に勝てると見込んで開戦のボタンを押したのではありません。
南方の資源地帯を占領し、日本の不敗態勢をつくれば数年は何とかなると自分にいいにいきかせて大ばくちを打ったのです。
原発を再稼働しても事故は多分起らない。我が国の技術力をもってすればなんとか
か無事にしのげる。そんなアベ政府の不確かな言い分を信じて、ほんとに無事に済
無のでしょうか。
おりからの天候不順です。日本が大災害に見舞われそうな不安にわたしはかられる
るのです。アベ総理は平成の東条英機になるのではないか。ジイサンの老婆心で済
めばよいのだけれど。
老人のカンは無視できませんぞ。すべてのしがらみを脱した老人こそ曇りない目で
世の中を見ているのです。一円でも多く家族のために稼がにゃならん世のおとーさんたちたちとは違うのです。老人の使い道は社会の相談役と昔からきまっているのを、改めて思めて思い出してくださらんか。