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2013年8月6日 3:07 AM

暑い盛りのアスリートたち

クソ暑い日々がつづきます。約80年生きてきて、こんなに暑い夏は初めてです。いまから17000~18000年前、温暖化で海水の量が増え、日本列島が大陸から切離されたそうですが、それ以来の温暖化が始まったのかと思われるほどです。
トシのせいで暑さは身にこたえます。外出が億劫になり、控えています。むかしは盛夏のもと野球や水泳にはげんだものですが、とてもそんな気になれません。
だが、世の中には暑いほうが好調だというアスリートが数多くいます。最近、いろんなジャンルで有望新人が輩出して、なにか時代に一区切りがついたような気がします。
先日の巨人阪神戦は菅野、藤波両新人投手の投げ合いでした。双方ともすでにローテーションの中心となってる驚異の新人です。どちらも150キロ台の球速をもち、藤波は適当に荒っぽく、菅野は巧緻で切れがあり、見ごたえのある投手戦でした。
藤波は1回から6回まで無失点で7勝目。高卒ルーキーの対巨人戦勝利は江夏豊以来46年ぶりだそうです。一方の菅野は初回に1点とられたものの6回まで無得点に抑えたが、7回に野選、さらに古城の大エラーで5点をとられて負け投手になりました。しかし両投手とも次代のエースとなる素質十分の投球でした。ほかにも日本ハムの大谷という超天才がいます。
翌日の世界水泳選手権では男子400メートル個人メドレー決勝で瀬戸(早大)が金メダル。すでに2個の銀メダルをとった萩野(東洋大)とともに世界的な名声を獲得しました。インタービュー写真における二人の胸板の筋肉の盛り上がりには感嘆しました。水泳選手の胸板のすごさにはいつもおどろかされますが、今回は金銀メダル付きなので特別まぶしかったのです。わたしも毎日ダンベル、バーベルを上げ下げして鍛えていますが、二人の胸板を見た後はアホらしくなって力が入りませんでした。
ほかにもテニスの錦織圭、陸上競技100メートルの桐生祥秀(洛南高)、最近振るわないがゴルフの石川遼、女子では陸上100メートルの福島千里、スキージャンプの高梨沙羅、水泳でも何人か世界一流がいるはず。
野球、サッカーなど団体競技のみでなく、個人競技にこれだけ世界一流の若い選手が輩出するのは珍しい現象です。酷暑の年は日本のアスリートが豊作なのでしょうか。それとも競技人口が広がって選手の層が厚くなり、名実ともに日本はデフレを脱しつつあるのだろうか。
どちらにしても元気の出るニュースです。わたしのようなひねくれ老人は、選手たちの活躍を羨ましく思いながら、
「まあ、いまは天下を取る気でやっておれ。しかし盛りの時期はあっという間に終るぞ」
などと妬みまじりにつぶやくのです。
それでも若いころ、わたしは夏、野球一色でした。40歳を過ぎてから草野球チームをつくり、60代なかばまで監督と選手を兼ねてプレーしました。大阪府下の草野球大会でベスト16に入ったり、東京ドームへ遠征して出版社の選抜チームと試合したり、大阪府の優勝チームと日生球場で試合して悪天候に乗じて勝ったりしました。いま思うと夢のようです。60代は若かったなあ。暑さで動けない現在、その思いをつよくします。老年を迎えた野球選手の小説を書いてみたいものです。
酷暑の夏、わたしにできるのは前述のダンベル体操のほか、犬を連れてのウォーキングくらいのものです。犬も私と同様暑さに弱い。全身を毛皮で覆われて汗がかけないから、ハアハアと喘いで体温調節しながら歩くのです。隙があると寄ってきて私の手足の汗をなめ、塩分補給をします。しかし犬はまだ2歳足らず。朝、妻に連れられて運動場へゆき、仲間と滅茶苦茶に走り回ってくるのだから、飼い主よりもはるかに元気なのです。
暑い日々。ただ一つのメリットは良く眠れることです。冬はしばしば睡眠薬の世話になりますが、夏はとくにスポーツをしなくても良く眠れます。でも、考えてみるとこれは永眠の練習なのだろうか。スポーツの練習ができなくなっても、永眠の練習はできます。その意味では、わたしも人生のアスリートなのです。