mv

2014年1月7日 4:03 PM

胸の底にユーウツあり

初夢は正月2日の夜に見る夢です。昔は除夜の音を聴いて見る夢のことだったが、あらゆる事初めが正月2日なのでの初夢もそれに殉じることになったらしい。
むかしは1富士,2鷹、3なすび、などといいましたが、現代人の感性からはかけはなれた縁起のようです。世界遺産絡みで富士山の夢を見る人はいるだろうけど、鷹や茄子の夢を見る人がいるとは思えませんからね。いや、初夢に何を見たかなんで気にする人もすくなくなりました。昔は夢に占いの意味があったけど、いまは体調の悪いときや心に不安を抱えているときに悪夢にうなされるのがせいぜいです。気色のわるいヘビの夢を見たところで、ことしの運勢が悪いと思う人はごく少数でしょう。
でも、むかしからのしきたりに沿って初詣などすると、わたしたちは昔の人に戻ります。早い話、初詣に出かけておみくじを引けば、吉凶が結構気になるのです。わたしは去年、例年のように水無瀬神宮へ行くのが面倒で近くの弁天さんで済ませたところ、おみくじは2度つづけて凶でした。去年はわたしが検査入院、妻が腰の手術で入院したから、なるほど凶が二つ重なったわい、と原始人並みのナットクをした始末でした。自称インテリも形無しです。自分の運命は透視するすべがないから、正月にはわたしは原始人のままなのです。
ことしの初詣は例年どおり水無瀬神宮に復帰しました。同神社は近年ひどい混みようなので時間をややずらして出かけたのです。おかげで行列の末尾に立つ必要はありませんでした。気付いたのは高校生や中学生が境内にやたら多くたむろしていたことです。大晦日は盛り場が休みなので夜遊びの場所がない。それで若者たちが境内にたむろし、夜店が並ぶほどの賑わいになったのです。
わたしは今年、おみくじは吉でした。中吉,小吉に比べて良いのかどうかわからないけど、ひとまずやれやれです。文芸の神様である水無瀬さんに背中を押されて頑張る気になりました。
初詣はまずまずですが、気になる夢を見ました。2日だったかどうか不確かですが、どこか国内の電車の駅でカーキ色の軍服を着た兵士が7~8人改札口に立ち、乗客を1人1人じろじろと観察しているのです。わたしもほかの乗客もなんだか怯えて、顔をかくすようにして改札口を通りました。

どこの国の兵士なのかはよくわかりません。白人ではなかったようです。通行人がみんな怯えていたから自衛隊でないのも確かです。平壌の軍事パレードで良く見る北朝鮮軍の兵士でもないし、韓国軍でもなかったようです。キムチや焼き肉の匂いもなかった。そもそも北朝鮮や韓国の兵士が我が国に滞在するわけがないのです。

となると、夢に出てきたのは中国軍の兵士だったのです。あれは日本に中国軍が進駐している光景だったのでしょう。なるほど。わたしは納得しました。わたしの胸の奥底には日本が中国軍に占領されるのではないかという不安がつねにひそんでいました。それが夢に出てきたらしいのです。

わたしは小学校4~5年のころ不吉な夢を何度か見ました。米軍が整然と隊伍を組んで京都の百万遍のあたりを行進する夢です。そんなはずはない、日本が米軍に占領されるわけがないと目覚めてから懸命にわたしは否定したものです。何度も同じ夢を見たのですが、堂々と行進するのはいつも米軍でした。結局それは正夢だったのです。否定の甲斐もなく日本は破れました。

最近わたしが見た夢はむかし出かけたロシヤの空港で、パスポ-トの検査官から何分間もじっとみつめられた不気味な体験からきたようです。でも、夢に出てきた兵士らは間違いなく中国兵でした。中国にたいする恐れがあんな夢になったのでしょう。
最近、岡崎久彦氏の{繁栄と衰退と」というオランダ史の本を読み始めました。まだ3分の1ほど読んだだけですが、「オランダは17世紀に繁栄をきわめたが、ありあまる経済力を軍事に転用しなかったのでイギリスと戦って敗れ、没落した」「オランダは自分の都合で平和をもっとも欲していた。問題はオランダがその国是というべき平和主義のため戦争の危険に直面せず、迫る危険に目をつぶっていたことだ」などの文章を読んで衝撃をうけたことが原因したようです。
子供のころわたしが見た夢は、子供なりに心の底で敗戦を予期していたということでしょう。今年わたしが見た初夢は、現在私が心の底に抱いている日本がやがて中国の属国になりそうな不安の現れだったようです。最近の中国の強引な対日政策を見ると、やがでかれらは本格行動に出ると思わざるを得ない。

このままでいいのだろうか、そのうち日本は中国に占領されるのではないか。最近のアメリカの退潮ぶりを見て心配になるのはわたしだけではないでしょう。正面から情勢を直視するのはカナンがら、みんなが見ないふりをして、オリンピックがどうとかバカさ騒ぎしているだけではないのでしょうか。

中国の問題のほか原発の問題もあります。一つ間違うと日本は奈落の底にまっしぐら。回復不能の深手を負って中国の軍門にくだることになるのではないでしょうか。

じっさい彼我の国力の差は少々の頑張りで埋めつくせるものではありません。地図で見ても日本は中国大陸の防波堤の格好をしているではありませんか。頼みの綱はアメリカですが、アメリカは資本主義国。商売第一のくにがらです。人口13億の巨大市場である中国とよしみを通じる代償なら、日本を

平気で代償にするのではないでしょうか。習近平オバマの会談では習が太平洋2分割を提案したそうですが、オバマはひそかにOKしたのではないですかね。

いやはや、老人は早く死んでしまえば故国の滅亡を見なくてすむというのでしょうか。それとも日本人は一度敗戦と占領軍の行政を経験したから、他国の属国になっても民衆は平気で生きるよ、と楽観しているのでしょうか。
あとのほうかもしれませんね。でも、敗戦からの立ち直りは、食べるものもろくになかった苦境に耐えたわたしたち昭和ヒトケタ、フタケタ世代だからできたこと。草食系の若者にそれができるかどうか老婆心いや老爺心ながら心配です。
草食系というのがいざという場合は草を食って生き延びるという意味なら心強いけどね。残念ながらアカンのと違うか。