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2015年7月7日 3:34 AM

メン食い男の困惑

わたしはメン食い男です。面ではなく麺のほう。そば、うどん、パスタ。なん
でも来いのクチ。同じソバでも若いころはラーメンでした。いまはスパゲッテ
イが気に入り。週1度か2度はスパゲッテイを茹でてたべています。
若いころからわたしは夜型で朝起きるのが遅い。11時が起床時間です。これ
に近年は目まいやひざ、腰の体操やリハビリをやるので、へたをすると朝食が昼近くになります。
妻が所用で出かけていて朝食の支度ができていない日は、わたしが適当に調理して食べます。ほとんどがスパゲッテイ。自分でもあきれるほどの麺食いです。
麺食いのモトは秋田県立花輪高校時代にありました。
冬になると近隣の農村からお百姓たちが馬ソリを引いて花輪の町へやってきました。冬は働き場所がないので材木や炭を馬ソリに乗せて運び、手間賃を稼ぐわけです。「花輪サいってくる」と彼らはまるで東京へいくみたいにいそいそ
と田舎町にやってきました。
仕事のあと彼らは町にただ1軒あった「来々軒」というラーメン屋へやってき
ました。焼酎を飲み、ラーメンを食べます。乗馬ズボンに大きなゴム長。煙管
でタバコをくゆらせながら彼らは2~3杯焼酎を飲み、太い指でどんぶり鉢を
抱えてラーメンをすすります。それが彼らの晴れの日のご馳走なのです。
都会育ちの私はそんな彼らを見てなんだか圧倒されていました。国の根幹を担うお百姓の汗臭い生活を身近に見て、わたしの目指す一流大学、大企業のコースに何か危ういものを感じていたようです。社会を真に担う者はエリートでな
くこうしたお百姓たちだと感じていたのかもしれません。
ともかく「来々軒」のラーメンは美味しかった。脂が効いたスープ,厚切りの
チャーシュウ、量のたっぷりした麺、育ち盛りの野球少年にとって即日血と肉
になる迫力あふれるラーメンでした。
「来々軒}の親父は中国人でした。戦時中、白い布に包まれた戦死者の遺骨の箱を出迎えた町民の行列の前に親父は立って、
「中華民国バンザイ」
とさけんだそうです。そんな噂を裏付ける豪快なラーメンでした。
さてスパゲッテイに話を戻します。麺は美味いのですが、スーパーで売っている各種ソースの不味いのには呆れます。最初は「たらこ」や「からし明太子」が美
味いと思ったのですが、最近は匂いがイヤになりました。ボンゴレ、バジル、チ
ーズから「オマール海老のトマトソース」「カニのトマトクリーム」「鶏肉と葱
の塩パスタ」「ジェノベーゼ」などいろいろあるけど、わたしはだれがなんとい
っても「ペペロンテイーノ」専門。日本製でも裏切られたことがありません。
イタリアには2~3度いってその都度日に2食はスパゲッテイを食べました。そ
のほとんどがトマトソースで変わり映えしませんでした。でも美味かった。飽き
ることがなかったのです。
日本はいろいろ作りすぎだと思います。外国料理を日本風に味付けするのがわが国の文化かもしれないけど、手料理老人の趣味からいうと日本のパスタソースは明らかに種類を求め過ぎ。本場のはトマトソースかバジルぐらいしかなかったと思うけど、別段飽きませんでした。種類が多いわりに日本製パスタソースは味がふるいません。チョコマカしています。ドーンとくるものがない。味覚なんて人によって違うから当方こそ妄説かもしれないけど、イタリヤ旅行でトマトソースのスパゲッテイに飽きたことがないのを思うと、日本製は軽薄にすぎるのです。
合わせて指摘したいのが、腰痛やひざ痛、肩こり、ダイエットなど用の体操やリハビリの多様さです。テレビ、雑誌、単行本などを見ると、様々な流派があって、
「あれ、前日雑誌でお勧めしていた体操が、NHK流はこれ、民放流はこれなのか」
というようなことがよくあります。
先日もある新聞でひざ痛のリハビリ体操を公開したのですが、脚を片方ずつ上げるのが良いのか,両脚を同時にあげればよいのかもわからなくなりました。

一つの体操を忠実につづけて、もし腰痛やひざ痛が治らなかったら著者の先生方、責任をとるのかね。とってくださいよ。
パスタソースと体操。もちっと整理が必要です。このままでは腰痛とひざ痛に悩む日本人旅行者がヨロヨロとローマの街を歩き、レストランで日本にしかないナポリタンスパゲッテイを注文する事態になります。
「ナポリタンを知らんのか。ローマは遅れてるな」
と云い出す奴が出るかもしれない。中国人旅行者を笑ってはおれんのです。